2011/05/31

5・22広島狭山集会に参加して

 去る5月22日(日)に広島市西区福島町にある「いきいきプラザ(旧西隣保館)」で『石川一雄さん不当逮捕48ヵ年糾弾!狭山第三次再審闘争勝利!5・22広島狭山集会』が開催されました。ユニオンからは草津病院支部を先頭に広島地域支部など多くの組合の仲間が参加しました。
 本年は、3月11日の東日本大震災と福島原発爆発事故という歴史を画する大惨事の下、あらゆる大衆運動勢力が「政治休戦」をしていく中で、連合と民主党と密接な関係を持ち菅政権に閣僚を送り込んでいる解放同盟本部派が、5・23闘争を"自粛”して中央集会を放棄するという決定的な翼賛情勢の中での開催でした。
 「現代の徴兵制」である裁判員制度と一体で進められている司法改革の下、階級和解の攻撃として裁判所・検察・弁護士による「3者協議会」方式が狭山裁判にも適用されています。解同本部派や全国連本部は、この制度を高く評価していますが、「3者」には当該の被告は含まれず、弁護士が被告の代弁者になるだけです。 国家権力の犯罪に怒り、権力と非和解で不屈に闘い抜いてきた石川一雄さんは48年目の不当逮捕の日を前に全支持者に闘うアピールを発しています。微塵も政治休戦の言葉はなく、国家権力への憤りを表明するその言葉は、震災という東電や菅政権の犯罪に対しても向けられています。また被災した労働者民衆へは、この権力犯罪と共に闘おうというエールにあふれたメッセージとなっています。
 当日、東郵便局部落解放研の仲間が「石川さんの不屈の精神と連帯して、職場で資本と非和解で闘うことが部落解放につながる」職場に闘う団結をよみがえらせよう!」と述べたように、わがユニオンこそ、職場と地域で「闘う労働組合」として登場して、大失業と戦争の時代に反失業・反原発の砦となって闘おう。
【写真】当日、アピールを行う草津病院支部↓

以下、当日の基調をユニオンで要約したものを掲載します。
文責はユニオンにあります。

すべての原発を止めよう!震災解雇は許さない! 
 みなさん!3月11日に東北・関東を襲った大震災から2ヵ月が経ちました。事態は、菅首相や資本、連合幹部の言うような「復興」どころか、今も、ひん発する余震や放射線汚染の拡大、首切り・職場が無くなる、生活基盤の破壊など、日々、生きるか死ぬかの懸命の闘いが続いています。
 この大震災は、資本が一切を利益優先にして、労働者民衆の生活や命をまったく無視して当然という新自由主義政策の結果です。民営化・過疎化で地方を切り捨ててきたために被害が拡大しました。
「原発は絶対安全」とウソとデマで、労働者民衆をだましてきた政府、電力資本、大企業、大学、裁判所、マスコミ、御用労働組合の幹部が一体となった原発・核武装を推進してきた結果、福島第一原発の事故が起きたのです。これは国家と資本による労働者民衆に対する階級的・社会的犯罪そのものです。
今や全原発の即時停止・廃止は明らかです。それ以外にありません。ヒロシマ・フクシマ発の反原発1000万署名運動の力で全原発を廃炉し、核廃絶を実現しようではありませんか。今夏、8・6ヒロシマを反原発・核廃絶の世界大会として勝ち取りましょう!

■八尾市議選で切り開いた地平
 4月の八尾市議選で末光道正候補は、3・11情勢に対して、「労働者民衆の力で社会を変えよう!」を真っ向から打ち出し、新自由主義による団結破壊を打ち破って再選を果たしました。これは部落差別を使った民営化による住宅追い出しと実力で闘ってきた部落解放同盟全国連西郡支部の勝利であり、この攻撃の先兵となってきた解同本部派、全国連本部との闘いに歴史的決着をつけた勝利です。
 その中で西郡支部と八尾北医療センター明け渡しと闘う八尾北労組の団結強化がかちとられ、地域に闘う拠点をつくり、支部青年部建設の前進と、西郡支部1千人建設の展望が切り開かれたのです。
菅政権のもとで完全に翼賛勢力に転落した解同本部派、全国連本部などの既成解放運動は終わりました。西郡・八尾北の闘いに続き、新自由主義と闘う新たな部落解放運動を発展させましょう!

■再審勝利へ闘う石川さんと共に 
 1963年5月1日、埼玉県狭山市で女子高校生誘拐殺人事件が起こりました。警察は身代金を取りに来た真犯人を取り逃がしました。その失態を取り繕い、支配の危機をのりきるために、被差別部落に襲撃的な集中見込み捜査を行い、5月23日、無実の石川一雄さんを「犯人」にデッチあげ逮捕しました。国家権力は石川さんを被差別部落に生まれたという理由だけで「殺人犯」とし、見えない手錠で縛りつけているのです。
 石川一雄さんは昨年の徳島メーデーで「1963年5月1日、狭山事件は引き起こされたが、その時メーデーに参加していれば、私は事件に巻き込まれることはなかった」と述べています。何よりも石川さんは、48年間、「真実は一つ」と国家権力と真っ向から勝負しています。「3者協議」の下で東京高裁前に立ち、第3次再審を行え!と訴え、「国家権力を絶対に許さない!」と闘いを続けているのです。
石川さんは今年の5月のメッセージで「今現在の闘いによって再審の有無が決定されるであろうことなど鑑みれば、皆さん方の大震災に対する復興支援活動と共に、私の狭山支援活動にも心をお寄せ頂きたいのであります。」と決意を語っています。石川さんのこの思いに応え、国家権力と資本による差別・分断攻撃や、「政治休戦」を打ち破る闘いで狭山闘争を階級的に復権させようではありませんか!
 新自由主義攻撃は、狭山闘争、部落解放運動にも激しく襲いかかっています。その一つが、狭山裁判での「3者協議」です。2009年6月から始まり、この3月には6回目の会合がありました。
 狭山差別裁判は、資本家の労働者支配の破たんをつくろい、維持していくために国家権力がしかけた差別犯罪です。部落差別をもって労働者階級に差別と分断をもちこみ、団結を破壊する攻撃です。つまり部落差別は、日本の資本主義・帝国主義がつくり出した階級支配の攻撃であり、狭山裁判での「3者協議」は、部落差別・階級分断そのものです。
 第3次再審の申し立てからすでに5年が経ちました。裁判所の勧告で検察は一部証拠を開示しましたが、まだ多くの証拠を隠し持ったままです。
 検察と事実調べ・再審を拒否し続ける東京高裁・岡田雄一裁判長を徹底糾弾しよう。部落解放闘争・狭山闘争の解体を狙う3者協議路線を粉砕しよう。部落民労働者の組織化を通して階級的労働運動を前進させ、石川さんと固く連帯して狭山第3次再審闘争の勝利をかちとりましょう。
私たちは、
①狭山裁判の再審を直ちに開始せよ
②本人尋問、証拠・証人・現場検証など事実調べを行え!
③検察は、すべての証拠開示を命令せよ、を要求し、5月20日には、東京高裁行動を行いました。
さらに検察・裁判所を攻めていこう。

■労働者の団結で、菅政権を打ち倒し、狭山闘争に勝利しよう
 3・11大震災は、旧来の状況を一変しました。福島原発事故への怒り、被災地労働者、農民、漁民や中小経営者の怒りは沸騰点に達しています。その怒りは、菅政権を倒そう!という闘いに向かっています。すべての怒りを一つの大きな団結の力に組織しよう!その先頭に部落解放闘争が起とうではありあませんか。
 狭山闘争-部落解放闘争も3・11情勢としっかりと結びつき、石川さんの闘いと国鉄闘争全国運動と一体となった闘いを職場・地域で具体的に開始して、つくり出していくことです。
 震災を口実にした解雇-大失業攻撃が全国で吹き荒れています。「しかたがないとあきらめない!」「泣き寝入りはやめよう!」-そして新自由主義への怒りを解き放とう。
 労働者階級の闘いは、エジプトをはじめ全世界で日々前進しています。動労千葉の外注化阻止の闘い(10年以上にわたってJR東の車両検修業務の全面外注化を阻止してきました)、国鉄1047名解雇撤回の闘い、3・11大震災情勢のもとでの被災地労働者の闘いなどがその勝利の力を端的に示しています。
 職場・地域で『闘う労働組合をよみがえらせて行こう』-この労組の団結の力が、すべての原発を止め、狭山闘争の勝利と部落解放闘争の前進を発展させます。これこそ部落解放の道なのです。すべてのみなさん、とりわけ狭山闘争を闘う仲間のみなさん、第3次狭山再審闘争に勝利しましょう。
 東京・大阪・広島で開催される「石川さん不当逮捕48ヵ年糾弾、第3次再審闘争勝利5・23狭山闘争」に総決起して、国鉄1047名解雇撤回!6・5国鉄闘争全国運動大集会を成功させよう!5・23闘争から、部落解放闘争の新たな地平を切り開いて行こうではありませんか。
 実際に、今も福島原発事故の現場をはじめ、全国の原発で労働者が被爆労働を強いられています。その労働者の多くが被差別部落の仲間であることをしっかりとみすえて、原発を止めて解体し、社会を変えて行くのは、現場の労働者の差別・分断をのり越えた資本と闘う団結-闘う労働組合であることをあらためて運動の柱にすえていくことです。
 そして、一切の力を、6・5国鉄闘争全国運動大集会へと集中していきましょう!労働者の団結の力で、大失業と戦争、原発推進の菅民主党・連合政権を打ち倒して勝利しよう!

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