2014/03/31

14春闘勝利!職場に闘う労働組合を!(草津病院支部)

14春闘も前半戦が貫徹されて、いよいよ後半戦に入っています。草津病院支部では、この間、職場で「春闘アンケート」に取り組んでいます。春闘でのアンケート活動は、実に3年ぶりですが、組合員でない職員の人たちからも、組合へのいろいろな意見や訴え、現状報告が寄せられています。

3月の職場ビラをアップします。

『医療の現場』No.66(2014/3/8)

●とめろ民営化、非正規職なくせ、過労死許すな!大幅賃上げを!

 14春闘で職場に闘う労働組合をつくろう!


●14春闘アンケートにご協力下さい
 草津病院で働く仲間の皆さん!ごくろうさまです。
 慢性的で危機的な人員不足の中、職員は身を削って現場を回しています。ですが、どれだけ頑張っても報われていない!こんな労働条件の下では誇りを持って働くなんてムリ!って思いませんか?
 あまりの多忙化・過重労働で、職員間で仲間を思いやる気持ちの余裕も奪われ、個人への不満や攻撃といった不調和が起きてはいませんか?誰に何を言おうと現状は変わらないと諦めてはいませんか?確かに個人の力では限界が有りますが、正規も非正規も区別なく、働く仲間が一丸となれば悪循環から抜け出せると思います!14春闘のとりくみとして、組合では『14春闘アンケート』を実施します。草津病院で働く全ての仲間にアンケートへのご協力をお願いします。

●超多忙化・過重労働、過労死許すな!
 組合はこの間、組合員や職場の仲間の意見を集約してきました。『医療の現場』NO.65(前号)の内容は、職場の率直な声であり、切実な要求だと思います。また昨年の8月以降の8病棟再編~病院全体の病棟再編によって、今や職場が”疲れ果て、壊れ始めた”と警鐘を鳴らしてきました。
 職場は、①病棟再編による人員配置転換②業務変更に対応できず、退職や病休に追い込まれる③要員不補充による欠員④多忙化・長時間労働強制-サービス残業の横行・過労のため体を壊し退()職⑤最悪の場合は現職死亡になる、という”負のスパイラル”が生じています。14春闘は、全国の仲間にも草津病院にとっても『長時間労働やめろ・過労死許すな!』が労働者の切実な要求になりつつあります。私たち労働者が、生きていくためには、病院の経営施策と闘っていかねばなりません。
 その上で、①長時間労働-休暇が取れないことによる過労死②人員不足による職場の安全の崩壊③電子カルテ導入から始まる業務の合理化・効率化による過重労働④サービス残業の横行⑤非正規職(嘱託・派遣)の低賃金での使い捨て⑥人事評価制度の恣意的運用によるパワハラ、という重大事態が次々と起こっているのです。


●新自由主義の医療制度改革-救急病院化が一切の元凶だ!
 一切の問題は、救急病院化から始っています。救急で稼ぐための病棟再編について病院は「単に8病棟の『施設基準変更』だ」と言ってきましたが、起こっていることは病院全体にわたる合理化であり、営利化です。病院に市場原理を導入することは、病棟を「命よりカネ」の施設に変えていくことです。このことは、今や誰の目にも明らかです。
 突き詰めて言えば、病棟再編とは救急病院化にともなって、医療制度改革の中で利潤を上げるために強引に進められてきたということです。
 この新自由主義・金融資本の「命よりカネ」「市場原理」「利潤至上主義」が、病院を今までとは全く異質な営利目的の事業所に変貌させています。

●インフルエンザ院内多発は病院の責任
 たとえば最近現場では、感染症予防ということが厳しく言われていますが、患者や職員に多くの罹患者が出ています。インフルエンザやノロの予防と発生に関する責任は、本来なら医療機関である病院が取るべきです。病院経営で利潤を上げているのなら、なおさら職場の安全は経営者が守るべきであり義務です。しかし草津病院では、患者の感染症予防はやるが一番肝心な職員の感染症予防については自己責任にしているのです。罹患したか否かも含めて外部の医療機関を自分で受診して判断しろ、というのです。そして罹患が明らかになれば、賃金など休業の補償もしないで、患者や病院の「安全ため」と出勤停止を命じてきます。全く許せません!
 そもそも職員の健康診断を外部の委託業者(メデックス)へと外注している医療機関(病院)とは何なのでしょうか!草津病院には、自前で検診可能なスタッフも施設もあるのです。にもかかわらず一切をコスト削減の問題にしているのです。
 全ては、職場の安全の責任を取らず、事件や事故が発生した場合でも職員に一切の責任を転嫁して、「訴訟リスク」を避けて金もうけに走る草津病院経営のあり方に根本原因があります。
 職員と患者の安全を守らず、全てを個人の責任にして労働者を分断していく新自由主義経営と闘い、労働者の手で職場の安全をかちとろう!

●安倍政権の成長戦略と対決して14春闘で安倍を倒そう!
 このような利潤至上主義の考え方を極限まで推し進めて、医療・介護・福祉の分野の全てを金もうけの道具にしていくのが安倍政権の成長戦略です。労働者にとっては、命のかかった問題であり、絶対に譲れません!安倍政権を闘う労働組合の力で打ち倒していこうではありませんか。
 14春闘は、安倍政権の医療制度改革攻撃との全面的な対決であり、医療労働者の死活のかかった闘いです。職場・地域の闘う仲間が総団結して闘うことに勝利の展望あります。そのために職場で団結を固め、病棟再編・合理化に対して絶対反対で闘い抜いていこう!
 職場の合理化に対する怒りを根底から爆発させて、職場要求を集めて、団体交渉を全職員の力でかちとりましょう!そのための春闘アンケートに、ご協力下さい。



『医療の現場』No.67(2014/3/31)

●団結し職場の安全と大幅賃上げをかちとろう!

 職場に闘う労働組合を!

 職場の仲間から「14春闘アンケート」への回答が次々と寄せられています。ありがとうございました。
 この中で職場の過酷な現状が明らかになりつつあります。
 この23月は、救急輪番の中で退職者や病欠者も出て、日々の労働がますます多忙となり、職場が本当に危機的な状態になっていました。このような状態では4月に新人を迎えても、職場に危険がいっそう拡大するだけです。
 14春闘で、過労死寸前の職場状況を変えて、新しい仲間とともに職場で安全に働くためには、絶対に闘う労働組合が必要です。全ての草津病院の働く仲間は、組合に加入して職場を変えていきましょう!未提出の方はぜひアンケートにご協力下さい。

●医療福祉法人のあり方の根本的転換
 本年1月20日、安倍首相の諮問機関である産業競争力会議は『医療・介護分野の成長戦略の中間的まとめ』を発表しました。
 この中では主に、①複数の医療法人と社会福祉法人をまとめて運用できる『非営利の持ち株会社(ホールディングカンパニー型法人制度)の創設』を認める。②医療・介護分野への「ヘルスケアREIT(不動産投資信託)」の導入、の2点を提言しています。
  【日本経済新聞3/28付 1面に記事】
 これは、金融商品を使って施設整備を進めることであり、福祉を投資-金もうけの対象にするもので、「非営利」どころか営利化(金もうけ)そのものです。
 すでにファンド(投資事業組合など特定の目的を持った複数の投資家による集団)による介護施設買収が始まり、過熱しています。ファンドは取得した施設を「優良な投資先」として転売するために、徹底的に合理化・効率化を推進しています。 
 マスコミでも「身売りされるごとに厳しくなる労働条件」「効率優先、人員は最低限」と報じられています。常駐の医師や看護師も極限まで減らされ、事故が起きれば”もみ消し”を指示され、これが発覚すれば責任の一切は現場の労働者に押しつけられるのです。この間、全国のあらゆる事業所で多発する労災や事故と全く同じ構造です(最近のJR川崎駅構内衝突・脱線事故や富山県の北陸自動車道・小矢部PAでの高速バスの衝突死亡事故など さらに言えば、広島市の中学校での日米クックによるノロ集団感染も同じ構図で、全て現場の自己責任にされ会社は責任逃れをしています)。
 このファンドの下、経営が一体化された複数の事業所の間を労働者が「人事異動によるキャリアアップ」と称して将棋の駒のように移動させられるのです。さらに、利用者の間にも”貧富の差”が持ち込まれて、悲惨な現状にある介護事業所が続出しています。働く仲間の間には、「人生を豊かにする仕事のはずなのに、逆に人の尊厳を奪っている!」と怒りが充満しています。これが”民営化”の現実であり、介護保険制度は、すでに完全に崩壊しています。

●安倍の『成長戦略』の柱は医療・介護の営利化
 しかし、民営化は、まだほんの序の口だと財界は言っています。安倍政権は、規制緩和・民営化攻撃を介護から医療の領域に一挙に広げようとしています。先の「非営利の持ち株会社の創設」の狙いは、徳州会病院のような巨大病院チェーン、介護施設を含む医療産業複合体(医療関連の企業があつまり金もうけシステムを構築する)を積極的に育成し、民間大資本を中心とした「医療提供体制の再編」を目指すものです。
 2012年の医療・介護報酬の改定では、「医療から介護へ」を合い言葉により安い経費のサービスに移行させて、最後は地域ボランティア(無報酬)へ押しつけるようにしました。一方では介護療養病棟は民間の「サービス付き高齢者住宅(サ高住)」へと移行させ、社会保障費の大幅削減と高齢者医療を金もうけの道具にする攻撃が進められました。今回(2014年)の診療報酬の改定では、病院の機能分化を進め、200床未満の病院や診療所に「包括払い」のしくみが新設されます。
 「自由に医療機関が選択できる」という謳い文句で国民皆保険制度を覆し、アメリカ型医療の ”命よりカネ”の制度を導入しようとしています。ここでは外資をはじめとした保険ビジネスが利潤のために社会保障を食い物にしていくのです。医療制度改革絶対反対で医療・介護の労働者が、今こそ現場で団結して闘う時です。

職場に団結を!闘う労働組合に加入しよう!


 ■草津病院支部の14春闘スローガン
①安全崩壊をもたらす合理化である草津病院の新自由主義経営(救急病院化・病棟再編)絶対反対!
②医療事故、労働災害、労働強化・過重労働を許すな!長時間労働・サービス残業・過労死をなくせ!
③電子カルテ絶対反対!「業務の効率化」=さらなる多忙化を許すな!
④病院は職場の安全を守れ!労働者の健康保全は病院の責任だ!過重労働による罹患を労働者の自己責任にするな
⑤病院は労働者の酷使をやめろ!心身が十分に休養できるよう公休日を増やせ!
⑥人事評価制度は、職場の団結を破壊するパワーハラスメントであり、組合つぶしだ。直ちに廃止せよ!
⑦非正規職撤廃!嘱託制度なくせ=65歳定年制を実施せよ!
⑧今の水準の低賃金では生きられない!生活できる賃金を支払え!大幅賃上げ・ベースアップを!一律月額3万円(時給では200円)の賃上げをおこなえ!

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