2011/09/28

職員の個人情報横流しを謝罪せよ|呉市交通局支部no.5

呉交通局が職員の個人情報を横流し
〜広電が採否を決める材料に〜
当局は謝罪し、不採用者の雇用を百%保障せよ!

 呉市交通局が、広島電鉄に職員の人事考課(副局長の個人的な評価)、表彰歴、事故歴、苦情、処分歴などの個人情報を提供していたことが明らかになりました。この職員の個人情報は、じっさいに広電が採否を決める材料として使われています。これはとんでもないことです。呉交通局の職員だけが、広電の採用試験で不利なあつかいをされる事態が生じたわけです。
 広島連帯ユニオン呉交通局支部は、この当局による職員の個人情報の提供は、違法・不当であるとして「個人情報提供の経緯と目的を明らかにすること。ただちに広電から回収すること。提供した個人情報の内容の開示と謝罪」を求める要求書を提出しました。あわせて呉市の「法令遵守審査委員会」へ公益通報(内部告発)を行ない、受理されました。

●交通局職員が運転士失格? そんなこと絶対に認められない!

 何度でも確認しますが、呉市交通局の廃止・民営化は、まだ議決もされておらず、正式には何も決まっていません。にもかかわらず交通局は「市長が民営化すると方針表明したからそれでよい」とし、路線を広電に移譲することが決められ、職員に呉市や広電の採用試験を受けさせてきました。しかも呉市については21名の募集に対して、14人しか合格させませんでした。広電については、職歴20年、30年のベテランであろうと新規採用扱いで、あまりの条件の悪さに30数名もの人が応募もしませんでしたが、そのうえで12人も不採用にされたのです。広電が、交通局から入手した個人情報をもとに採用するかどうかを決めたのは明らかです(もしそうでないというなら、広電は証拠を見せろ!)。
 そもそも広電で呉交通局の運転士が不採用にされることなど、ありえないことです。不採用にされた12人の運転士はいま現に、乗客の大切な命をあずかって、毎日バスを運行させているのです。それがなぜ不採用なのか! 広電は呉交通局に対して、「あなたのところは運転士失格の職員を12人も使っている」と言っているのも同然であり、本来、交通局は広電に猛烈な抗議をするべきではありませんか。



外注化・民営化・非正規化に反対して闘う
     まっとうな労働組合こそが必要だ

 中国新聞では「希望する運転手はすべて広電が採用」と報道され、今も多くの市民がそう思っています。「一人の首切りも出なくてよかったね」と。しかし実際はまったくちがいます。広電では12人も不採用にされ、採用された人も大幅に賃金や労働条件を切り下げられ、将来は非常に不安定です。呉市や広電で不採用にされた職員を含め、現在、正職員で56名、嘱託職員を入れると80数名もの労働者の再就職が決まっていません。これだけ多くの労働者を分限免職・解雇して路頭に放り出すことなど、絶対に認められません。

●呉公営交通労組幹部が個人情報の提供を承認!

 この違法でデタラメな首切りと大幅賃下げの民営化は、労働組合が「絶対反対」「一切協力しない」と言って闘うなら、決してできないのです。このかん全国の自治体で民営化や外注化、非正規化が進められてきたのは、すべて組合幹部が一切抵抗せず、真っ先に当局に協力してきたからです。
 呉公営交通労組は、何も決まっていないうちから「民営化に合意します。雇用は可能な限りでお願いします」という協定=密約を当局と結び、広電への職員の個人情報提供まで承認してきたのです。公営交通労組は、4月(広電の採用試験の前)の交渉において「個人情報は広電へ渡したのか?」と質問し、当局は「渡した」と回答していますが、やりとりはこれだけ。抗議もしていない。労働組合が民営化・首切りを認めただけでなく、組合員を「売り渡す」ようなことまでやっているのです。断じて許せません。

●動揺する当局—労働者が団結すれば民営化はくつがえる

 当局は労組の屈服をいいことに、法も手続きも無視し、民営化を進めてきました。しかし、連帯ユニオン・呉市交通局支部が闘いを開始したとたん、当局はゆらぎはじめました。呉公営交通労組の組合員からも多くの情報が寄せられ、これまで闇の中にあったことが次々と明らかになって来ています。
 当局は、ユニオンのビラが交通局の労働者に影響を広げていることにあわてふためき、当局の広報誌・市バスネットで2ページも使ってユニオンのビラへの「反論」をこころみています。しかし、それはすべてユニオンのビラの正しさを証明しています。「民営化は市長が勝手に決めて進めている」、 「民営化は正式には決まってない」、¡「組合幹部と当局が勝手に協定=密約を結んでいる」—これらはみな真実であり、当局も否定できず「言い方がひどい」と言っているだけです。そして「交通局廃止の流れは変わらない」
からあきらめろということだけを絶叫しています。ふざけるな! 
 民営化反対の声を上げよう。その声が10人、20人、30人とふえ、闘う組合ができるなら、民営化の流れをひっくり返すことは可能です。広島連帯ユニオンは追及の手をゆるめず、徹底的に闘います。全国、全世界で民営化・外注化・非正規化に対する反撃が始まっています。これとつながろう!

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